安価で安全な粉塵飛散防止剤「GelTrak」

■Geltrakについて

  • 東日本大震災の復興・復旧作業において、瓦礫の処理ならびに放射能除染の両活動に共通する大きな課題として、粉塵の飛散防止があります。
  • 被災地の広い範囲で、飛散する粉塵は少なからぬ放射性物質を含んでおり、これを吸引することによる作業員の内部被曝が懸念されています。
  • このため、環境省および厚労省では、復興作業を行う作業員と周辺住民の安全確保を目的に、作業マニュアルの中に粉塵飛散防止措置を講じることを義務付けています。
    しかし、現在多く使われている飛散防止剤は、その多くがアスベスト処理を目的に作られたものであり、価格も高く、また環境や人に対する安全面でも問題があるケースもあります。
  • Geltrakは、オーストラリアの露天掘り鉱山の粉塵飛散防止を目的に開発された商品ですが、その原材料はすべて天然由来の主に植物性の成分であり、価格面でも圧倒的に優位にあります。
    復興・除染作業員、さらには広く住民の安全確保のため、本商品をご利用いただくことをお薦めいたします。

■GelTrakの特長と用途

  • 生分解性を持つ天然由来成分で作られた植物性成分の混合物です。いわゆるポリマー(重合物)ではありませんが、大きな土石の周辺に微細な粘土粒子等を抱き込み、空気中への飛散を防ぎます。
  • 降水量や交通量によって若干変動しますが、散布後3ヶ月間土壌表面からの粉塵の飛散を防止し、その後分解されて土に帰ります。
  • 主な成分は有機保湿性多糖類、リグノスルホン酸塩(木の繊維質リグニンの誘導体)、ミルク醗酵誘導体、カルシウム塩等で、急性慢性ともに毒性を有しません。また、pHも中性です。
  • 海外ではすでに鉱山のほか、クレーコート等の運動施設、建設現場などで粉塵防止に使われているほか、その高い保水性から、植物の成長を目的とした土壌改良等にも活用されています。
  • 被災地では、除染活動に備えた土壌や屋根からの粉塵の飛散防止、瓦礫処理での作業時および運搬時の粉塵飛散防止、さらには除染後の校庭・通学路での粉塵の発生抑制や、周辺の里山や雑木林等からの二次的放射性物質の飛散を防止するため等などに活用可能です。

■GelTrakの効果

  • GelTrakの主成分は化学的に重合されたいわゆるポリマーや樹脂ではなく、木材から得られるパルプ液です。これは日本でも食品添加物や試料添加物としての利用が認められています。
  • 樹脂のように土壌の表面にとどまることなく、表面下十数cmまで浸透することから、下の写真のようにトラックのタイヤで削っても、粉塵として土壌が飛散することはありません。
    また、土壌中の木の根などの吸水を阻害することもなく、むしろ根の周りの保水性を高め、成長を促進します。

■Geltrakのコストメリット

  • 現在、東北の除染・復興現場で主に使用されているアスベスト用飛散防止剤の薬剤
  • コストは、㎡あたり安いものでも250~400円程度です。(本社調べ)
    これに対しGeltrakは、㎡あたり150円以下でお使い頂くことが可能です。(当社想定商流による末端価格)
  • 薬剤は水溶性で、作業方法に合わせて任意に希釈していただくことが可能ですが、最終的に原液換算100cc/㎡になるように散布していただきます。(土壌の粉塵防止の 場合メーカーは25倍希釈を推奨しています)。 つまり、原液100ccのコストが150円以下ということです。
  • 土壌や森林の除染や瓦礫処理などでは、ダイレクトに作業コストに上乗せされてきます。
    また、ポリマー性コート剤の場合は作業後の処理コストも加算されます。
     

■薬剤コスト削減効果の試算

例えば、福島県の小学校の校庭面積を約842万㎡とした場合。
薬剤単価(/㎡):アスベスト用400円、Geltrak 150円として計算

アスベスト用:400円×842万㎡ =3,368百万円
Geltrak  :150円×842万㎡ =1,263百万円
差額:2,105百万円

10,000㎡の学校1校あたり削減額:250万円

※公立小学校の児童一人当たり校庭面積77.7㎡に平成23年の児童数108,428人を乗じた。